論文の信頼性評価をしてくれる『scite』の使い方

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scite

sciteというwebサービスをご存知でしょうか。

sciteは、論文の引用を、ポジティブ中立ネガティブのどれであるかをAIを用いて分析して表示する機能をもち、論文の信頼性影響力を評価するオンラインサービスです。

学術的な文献についてほとんど接触のない人や専門外の人たちにとって、書かれた論文が正しいものかどうか判断することは容易ではありません。場合によってはトンデモな内容が含まれているでしょう。正確に判断することは困難です。これは、学術的な論文には、非常に高度な知識や経験が必要であるためです。

sciteは、論文が引用された回数だけでなく、引用の内容分類して判断することで、論文の信頼性重要性を評価するためのサービスです。sciteが提供する分類は、引用の意図論理的関係に基づいています。例えば、引用が論文を支持するものか、それとも論文と対立するものか、あるいは単に論文を言及しているだけなのかなどです。

研究者、学生、出版社などの学術関係者にとってだけではなく、専門外ではあるがなるべく正しい情報を入手したいという人にとって役立ちます。

類似のサービス

類似のサービスとして論文同士の関連性を可視化する『Connected Papers』というサービスが存在します。これに関しては別の記事で詳しく書いてあります。

Ask a Question機能

sciteは『Ask a Question』という機能を提供しています。

適当に質問を入力すると、AIが学術的な文献に基づいて回答を作成して、さらに参考文献もリストアップしてくれるという機能です。

質問に対して回答をしてくれるAIは最近多いですよね。よくわからないブログや怪しいサイトからの情報も引っ張ってきて回答を作成してくることがしばしば見られるのですが、sciteの場合は学術的な論文から回答を作成していることと、scite自体が論文の信頼性評価を行なっていることから、ネガティブな評価をうけている論文の内容は排除して回答を生成するのではないでしょうか。これに関しては憶測なので、実際にはどうなっているかはわかりません。

しかしながら、私も利用してみましたが、現状はやはり「それっぽい」答えは用意してくれるのですが、よく読んでみるとかなり的外れな回答になっていることが少なくないです。今後の進化に期待という感じですね。

料金プラン

sciteは基本的にはサブスクライブ型有料サービスです。

個人で利用する場合の料金システムは以下の通りです。

1ヶ月契約1年間契約
1ヶ月の料金1631円979円
1年間の料金19572円17748円

無料プランが存在するかを調べてみたところ、無料プラン自体は存在しませんでした。

しかしながら、7日間フリートライアルが実施されているようです。このフリートライアル期間中には、利用者はサービスの全ての機能を試すことができます。フリートライアルの期間が終了した場合、ユーザーは有料プランに移行する必要があります。

ちなみに以前は全世界で一律20$/月だったのですが、

scite is growing globally, and we realize our previous pricing model of $20 USD/month can’t work everywhere in the world.

scite

というメールがきて、確認しましたところ、価格が変更されていました。

会社に関する情報

sciteという会社について調べてみました。下記のサイトの情報をもとに執筆しております。

sciteは2018年にニューヨーク州ブルックリンを拠点に設立されたスタートアップです。設立者はJoshua Nicholson, Milo Mordaunt, Sean Chandler Rife, Yuri Lazebnikの4人です。

National Institute on Drug Abuse (NIDA), National Science Foundation, PitchBookなどから出資を受けているようです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

私的には料金が多少ネックかなと思います。1年間契約であっても1ヶ月12$ということですので、これは研究活動をしている貧しい学生には少々高いように感じます。お金に余裕がある社会人向けといえるかもしれません。

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