指数分布の確率密度関数との積分をする時の部分積分公式

この記事では、指数分布の確率密度関数との積分をする時の部分積分公式を解説します。
よくある状況を考えるために、\(f(x) \in C^\infty\)とし、\(^\exists{N} \in \mathbb N\)
\begin{align*} \frac{d^N}{dx^N}f(x) = 0 \end{align*}
という状況を考えることにします。

\begin{align*} \int_b^a f(x) e^{- rx} dx \end{align*}
という積分を考えます。指数分布の確率密度関数が\(r e^{-rx}\)の形をしているので、\(r\)倍は一旦傍に置いて残りの部分を考えることにします。

部分積分を1回実行すると、
\begin{align*} \int_b^a f(x) e^{- rx} dx
&= \frac{-1}{r} f(x) e^{-rx} \mid_b^a – \int_b^a f^\prime(x)\frac{-1}{r} e^{- rx} dx \end{align*}
となります。
部分積分を2回実行すると、
\begin{align*} \int_b^a f(x) e^{- rx} dx
&= \frac{-1}{r} f(x) e^{-rx} \mid_b^a – \int_b^a f^\prime(x)\frac{-1}{r} e^{- rx} dx
\\&= \frac{-1}{r} f(x) e^{-rx} \mid_b^a + \frac{-1}{r^2} f^\prime(x) e^{-rx} \mid_b^a – \int_b^a f^{(2)}(x)\frac{-1}{r^2} e^{- rx} dx \end{align*}

これを繰り返していくと、
\begin{align*} \int_b^a f(x) e^{- rx} dx = – \sum_{k = 0}^\infty f^{(k)} r^{k+1} e^{- rx} \mid_b^a \end{align*}
となります、結局どこかで\(f(x)^{(N)}(x) = 0\)となるので、右側の総和は有限和です。

\(f^{(k)}(x)\)\(f(x)\)\(f^\prime(x)\)\(f^{(2)}(x)\)\(\cdots\)\(0\)
\(r^{-(k+1)}\)\(\frac{1}{r}\)\(\frac{1}{r^2}\)\(\frac{1}{r^3}\)\(\cdots\)\(\frac{1}{r^{N+1}}\)

こういう表を書くと良いと思います。
この表の上下の行を掛け算して、掛け算の結果を\(A\)とすると、\((-1)A e^{-rx} \mid_b^a\)を計算すれば、良いことがわかります。

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