整数全体は実数全体の部分位相空間として(相対位相をいれて)離散位相空間であることの証明をわかりやすく解説します。
目次
整数全体は実数全体の部分位相空間として離散位相空間であることの証明
証明
任意の整数\(z \in \mathbb Z\) に対して、\(\{z \}\) が\(\mathbb R\)の相対位相での開集合であることを示します。
\(B(z; 1/3 ) = \{r \in \mathbb R \mid |z – r| < 1/3\}\)
と定めると、これは\(\mathbb R\) の開集合です。
\(\{z\} = \mathbb Z \cap B(z; 1/3)\)であるので、\(\mathbb R\)の相対位相に関する開集合となります。
従って、\(\mathbb Z\) は\(\mathbb R\) の相対位相に関して離散位相空間となります。
おまけ:有理数全体は実数全体の部分位相空間として離散位相空間でないことの証明
有理数全体が実数全体の部分位相空間として離散位相空間であると仮定します(背理法)。
任意の\(q\in \mathbb Q\) に対して\(\{q\}\)が相対位相で開集合ということになります。
すなわち、開集合\(U \subset \mathbb R\) で\(\{q\} = \mathbb Q \cap U\)であるものが存在します。
有理数の稠密性から、\(U\)は\(q\)以外の有理数を含みます。
従って、\(\{q\} \neq \mathbb Q \cap U\)となるので矛盾します。
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