累減年金の現在価値の公式をわかりやすく解説

毎期減少していく期末払い年金の現在価値を計算してみます。
記号として、\(n\)期間の期末払い確定年金の現在価値を\(a_n\)で表記することにします。
割引率を\(v\)で表すことにします。

命題

paymentが
\begin{align*} n, n-1, n-2 , \ldots, 1 \end{align*}
と毎期減少していく期末払い年金の現在価値を\(Da_n \)と書くことにすると、
\begin{align*} Da_n = \frac{n – a_n}{i}\end{align*}
が成り立ちます。

証明を考えてみましょう。
各期のpayment
\begin{align*} n, n-1, n-2 , \ldots, 1 \end{align*}

\begin{align*} \textrm{①}\,\, n, n, n, \ldots, n \quad \text{から}\quad \textrm{②}\,\, 0, 1, 2, \ldots, n-1 \text{を引いた} \end{align*}
とみなすことにします。
paymentが①に従う年金の現価は、毎期\(n\)、期間\(n\)の期末払い確定年金現価なので、
\begin{align*} n a_n\end{align*}
となります、
paymentが②に従う年金の現価は、期間\(n-1\)の期末払い累加年金が、1期先から開始していると見ると、現在価値は
\begin{align*} v\frac{\frac{1}{v} a_{n-1} – (n-1)v^{n-1}}{i}\end{align*}
となります。
①から②を引くと、
\begin{align} &n a_n – v\frac{\frac{1}{v} a_{n-1} – (n-1)v^{n-1}}{i}
\\&= na_n – v \frac{1}{i} \frac{1}{v} a_{n-1} + v \frac{1}{i}(n-1)v^{n-1} \&= n \frac{1- v^n}{i} – \frac{a_{n-1}}{i} + \frac{(n-1)v^n}{i}
\\&= \frac{1}{i} \left(n (1- v^n) – \frac{1- v^{n-1}}{i} + (n-1)v^n \right)
\\&= \frac{1}{i} \left(n – \frac{1 – v^{n-1}}{i} – v^n \right)
\\&= \frac{1}{i} \left(n – \left( \frac{1 – v^{n-1}}{i} + v^n \right) \right) \&= \frac{1}{i} \left(n – \left( \frac{1 – v^{n-1} + iv^n}{i} \right) \right)
\\&= \frac{1}{i} \left(n – \left( \frac{1 – v^{n-1} (1 – iv)}{i} \right) \right)
\\&= \frac{1}{i} \left(n – \left( \frac{1 – v^{n-1} \dot v}{i} \right) \right)
\\&= \frac{1}{i} \left(n – \left( \frac{1 – v^{n}}{i} \right) \right)
\\&= \frac{1}{i}\left( n – a_n\right) \end{align}
となるので、
確かに
\begin{align*} Da_n = \frac{n – a_n}{i} \end{align*}
であることが確認できました。

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